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臼杵石仏(7) 山王山石仏 |
堂が迫石仏の向かいの山が山王山である。遊歩道は堂が迫石仏からカーブして山王山の山裾を通る。この山裾に通称「隠れ地蔵」と呼ばれる山王山石仏がある。地蔵ではなく一光三尊形式の三体如来像である。 中尊は像高約270pで、釈迦如来と伝えられている。(印相は施無畏与願印と思われるので釈迦如来であろう。)丸顔で額は狭く、頸が短く、目鼻口が小さい童顔で、ホキの阿弥陀三尊や堂が迫の第2龕の如来座像の厳しい顔とは対照的である。 脇侍は向かって右が薬師、左が阿弥陀と称されているが、中尊と同じような印相で区別はつけがたい。薬師像は破損が激しかったが修復された。脇侍の2尊もおだやかな親しみのもてる顔である。 この三尊については、ホキの阿弥陀三尊のような鑿跡の冴えはなく、形式化されたところが見られるので12世紀末頃の造立というのが通説であったが、中尊(釈迦如来)の童顔でやや突き出た唇、重量感のある体躯で一木彫像的古様さがかいまみられるので11世紀後半から12世紀前半の造立という説もでている。 |
薬師如来・釈迦如来 |
釈迦如来 |
薬師如来 |
阿弥陀如来 |