白滝山・黒滝山の磨崖仏
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竹原市の東南部、JR忠海駅の北にそびえる奇岩屹立する標高266mの黒滝山は、頂上からの眺望はすばらしく、眼下には大久野島、芸予諸島などの島々や、遠く四国連山を一望できる。 その黒滝山の北、谷を隔てて標高350mの三原市の白滝山がある。山頂は巨大な花崗岩(八畳岩)となっており、その上にたつと南に黒滝山と瀬戸内海の島々、遠くに石鎚山脈、四国山地、北は吉備高原、中国山地と360度の絶景が広がる。 この黒滝山と白滝山には特色ある磨崖仏がある。黒滝山には登山道に沿って西国三十三所観音の磨崖仏が、白滝山の八畳岩には十六善神と釈迦三尊の磨崖仏がある。 |
白滝山(竜泉寺)の磨崖仏 広島県三原市小泉町 |
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黒滝山の磨崖仏 広島県竹原市忠海町黒滝山 |
JR呉線の忠海駅を下車し、北西に10分ほど歩くと地蔵禅院という寺がある。その寺の横手が黒滝山の登山口である。
約30分ほどで山頂に達する。
この登山道に沿って西国三十三観音磨崖仏が岩肌に彫られている。
天保4(1833)年に完成した江戸時代の磨崖仏で、
三重県の石山観音磨崖仏とともに西日本の代表的な西国三十三観音磨崖仏である。造形的な品格はあまりないが、信仰的な迫力を感ずる磨崖仏が多い。 |