善光寺阿弥陀三尊像

 
 自然石の表面を平らにし花頭窓風の船型の彫り窪みをつくり、善光寺式阿弥陀三尊を半肉彫した像である。
 インド・中国・朝鮮・日本と伝わったという長野の善光寺の本尊は秘仏で誰も見たものはいない。その本尊を模したという阿弥陀如来立像を善光寺式阿弥だと呼ぶ。両脇持とともに同一の大きな光背を背にした一光三尊形式の像で、中尊の阿弥陀の印相は右手をあげて施無畏印とし、左手は垂れて薬指と小指を曲げ、他の指を伸ばした印となっている。両脇持は山型の宝冠を着け、両手を胸元で重ね合わしている。
 浄土真宗高田派及び一部門徒は善光寺式阿弥陀を本尊とする。