五劫思惟阿弥陀像

 
 五劫思惟阿弥陀は阿弥陀仏が法蔵菩薩の時、もろもろの衆生を救わんと五劫の間(計り知れない長い時間)ただひたすら思惟をこらし四十八願をたて、修行をしている様子を表したもので、一般的には頭部螺髪が異様に大きく伸びた阿弥陀如来像で表す。
 この阿弥陀像は苦行釈迦像と同じように目が落ち込み、がりがりに痩せ、右手を曲げて手を頬に当てて思索にふける姿で、思惟・修行する様子を表した珍しい像である。これと同じ五劫思惟阿弥陀像は、庵礼二十四輩にも見られる。