京終地蔵院阿弥陀三尊石仏

 北京終町の街中に京終地蔵院と呼ばれる小さな寺院がある。その寺院入り口の覆堂に鎌倉時代後期の阿弥陀三尊石仏が祀られている。

 高さ180pほどの大きな船型光背をつくり、阿弥陀三尊像を厚肉彫りしたもので、阿弥陀如来は像高130pの来迎印の立像で蓮弁を刻んだ頭光背を負う。合掌する勢至菩薩と蓮台を持つ観音菩薩は像高70pの立像で主尊と同じく蓮弁を刻んだ頭光背を負う。

 鎌倉初期や中期の像に比べると力強さに欠けるが三尊とも穏やかな面相で、衣紋の表現も流麗である。