濡れ地蔵磨崖仏 建長6(1254)年 鎌倉中期 | ||
・奈良県宇陀市榛原山辺三 | ||
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国道165号線沿いの山辺三の集落の集落から近鉄大阪線の線路を越えた南に下った谷あいに建長6(1254)年の紀年銘の濡れ地蔵磨崖仏がある。 川の向こう岸の岩に、高さ184mの船型の彫り窪みをつくり、線刻の頭光背を負って蓮華座に立つ地蔵立像を半肉彫りしている。大きな頭の錫杖を直立して右手で持ち、左手を胸前に上げて宝珠をささげる。光背面の左右に三体ずつ、六地蔵立像が墨画で描かれていたという。また、光背の外側の左右に太山王と閻魔王が線刻されていて、地蔵十王の信仰が伺える。 濡れ地蔵と呼ばれるのは、山から滴る水で常に濡れているところから名付けられたものである。この川は宇陀川の支流にあたり、宇陀川に作られた室生ダムのため、増水時はダム湖の一部となり、増水時は濡れ地蔵は水没してしまう。 |
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