頭塔北面如来三尊像

 七段の階段状の石組みの四方の一段目中央には大型の如来三尊像の浮き彫り像が配置されている。四体とも如来座像の中尊と座像または半跏像・立像の両脇持からなる三尊で、上方に宝相華の天蓋と飛雲を配し、群来のある蓮華座で、宝相華の飾りをつける。中尊下方の左右に合掌する小菩薩(侍者)を刻む。四方の大型如来三尊の中尊はそれぞれ東は多宝如来、西は阿弥陀如来、北は弥勒如来、南は釈迦如来と考えられる。

 北面の一段目中央の如来三尊は中尊如来座像は二重円光背を背負って、左手を上げて掌を開き、右手を垂下して右膝で掌を伏せる印相で弥勒如来と考えられる。頭光を付けた両脇持立像は腰を左右に捻った優美な姿である。