馬頭観音(般若寺三十三所観音)
奈良にも江戸時代以降の三十三所観音石仏は多くあるが磨崖仏はなく、優れた石仏はあまり見当たらない。その中で最も知られているのが奈良市の般若寺の三十三所観音である。江戸時代中期の1703年(元禄16年)に山城国の寺島氏が病気平癒の御礼に寄進したもので、その端正な姿は、夏から秋にかけて美しく咲いたコスモスとマッチして絶好の被写体となっている。