清滝八尺地蔵磨崖仏 弘安4(1281)年 鎌倉時代 |
||
・奈良県生駒郡平群町鳴川 | ||
|
||
「元山上」と呼ばれ、修験道の行場として知られる千光寺のある集落が鳴川である。「元山上」は「元の山上ヶ岳」という意味で役行者が大峰山を修験の場とする前にこの地で修行したからだという。その鳴川の村の中程の辻堂に天文22(1553)年の十三仏板碑と共に「ゆるぎ地蔵」と呼ばれる鎌倉時代の地蔵菩薩が安置されている。この地蔵を信仰すれば病気も「ゆるぐ」という。 地蔵は大きな笠を載せた笠石仏で総高185p。二重円光背を負い、宝珠と錫杖を持った蓮華座に立つ地蔵菩薩の半肉彫りの像である。左側面に「弘安二二(四)年辛巳五月日 願主快尊」の刻銘がある。引き締まった体躯の六頭身のスマートな地蔵石仏である。 |
||