七廻峠地蔵石龕仏     建長5年(1253) 鎌倉中期
・ 奈良県天理市福住町別所             
・アクセス ・近鉄・JR「天理」駅よりバス「国道福住」下車北3km。

・名阪国道「福住」ICより国道25号線を北へ0.5q、右折し 県道186号線を北へ1.5q。路上駐車し、西へ徒歩0.6q。
 福住別所から帯解方面へ抜ける旧道の七廻峠にある(別所から約600m)。  花崗岩の荒切石を組み立てて石龕を作り、その中に、像高148cmの地蔵菩薩を安置する。

 地蔵は二重円光背を負って、錫杖と宝珠を持つ姿を厚肉彫りたもので、力強く迫力のある地蔵石仏である。大和を代表する地蔵石仏の一つである。今は通る人もほとんどいない街道にあるが、峠の守り神として造立されたもので、荒切石の石龕と共に、山中の峠という環境が、野性味と豪快さを際立たせている。

 光背面に「建長五年癸丑十一月七日造立之中臣勢国弘也」と達者な銘文が刻まれている。