滝本墓地地蔵磨崖仏 江戸時代初期 |
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・奈良県天理市滝本町 | ||
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桃尾の滝は落差23mの小さな滝であるが、「布留の滝」として古今集に詠まれ、古くから親しまれている。桃尾の滝は明治に廃絶した桃尾山蓮華王院龍福寺の境内地にになっていた。桃の尾の滝周辺には鎌倉時代の不動三尊磨崖仏や如意輪観音石仏など多くの石仏・磨崖仏がある。 桃尾の滝から山道を400mほど登ると龍福寺跡(現在は大親寺)に出る。その山道の途中、少し脇道に入ったところに墓地があり、その墓地の奥に地蔵菩薩の磨崖仏がある。高さ3mほどの岩肌に、長方形の彫り込みをつくり、像高約90pの、宝珠と錫杖を持った地蔵立像を半肉彫りしたものである。年号はなく法名と 「七月十五日」の日付や法名などの刻銘があるが年号は見当たらない。端整な顔立ちで南北朝時代から室町時代の作と一瞬見えたが、よく見ると、蓮弁は細く弱く単調な表現で衣紋も形式的で、安土桃山から江戸時代の作と考えられる。 |
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