空海寺地蔵十王石仏            室町時代
・奈良県奈良市雑司町167             
・アクセス ・近鉄奈良駅より徒歩25分。またはJR奈良駅西口または近鉄奈良駅より「青山住宅」「州見台八丁目」行きバス乗車「手貝町」下車徒歩5分。

・阪奈道路・第2阪奈道路・京奈和自動車道等を経て、奈良市内へ。国道369号線「焼門前」交差点で東に入り若草山ドライブウェー方面へ。料金所の220m手前で左折すぐ。
 空海が草庵を営み、空海作の「阿那地蔵尊」を本尊として石窟に安置したのにはじまるとされる寺院で、俗に「穴地蔵」と呼ばれている本尊の地蔵石仏は秘仏で60年に一度の公開。  本尊の地蔵菩薩石像は 俗に「穴地蔵」と呼ばれている。

 その空海寺の本堂の前に高さ180pの船型光背を背負った厚肉彫り地蔵十王石仏が蓮華座の上に立っている。光背の左右に浮き彫りの十王像を配している。地蔵の像高は133pで白毫寺や新薬師寺の地蔵十王像とは違い錫杖・宝珠の地蔵像である。他の地蔵十王石仏と同じく、地蔵尊によって地獄からの救済を願って造立されたものである。

 台石や線香立石に矢田山・矢田地蔵尊等の刻銘があり、もとは大和郡山の矢田寺(金剛山寺)にあったことがわかる。