瑠璃光寺石棺仏               藤原時代
・大阪府柏原市山ノ井町              
・アクセス 近鉄大阪線「ほうぜんじ」駅下車1.5km    
自動車  西名阪高速道路「藤井寺IC」下車、東へ1km、左折し国道170号線(旧道)を北へ1.6km、柏原駅下りで左斜め国道25号線には入り、大和銀行前を右折し、東へ1.2km、大県で左折、国道170号線(旧道)を1.1km、山ノ井付近で右折300m。
             
・ 柏原市の北部、八尾市との境近くの、山ノ井町の東の山麓に曹洞宗の小さな禅寺、瑠璃光寺がある。その瑠璃光寺の門を入った左側に小さな堂があり、石仏が三体、安置されている。

 その中央に高さ1.4m、幅75cmの石材に二重円光背を彫りくぼめ蓮華座に坐す像高67cmの如来像を半肉彫りした石仏がある。一見して石棺材を使ったとわかる石仏で、家形石棺の蓋を横断カットして使用していて、上部に蓋石の合わせ目部分が、上部外側に縄付き突起が残っている。

 如来像は右手をあげ、左手をさげて膝上に置くが、親指先を欠損しているため、尊名は断定できないが釈迦如来か阿弥陀如来と思われる。体部の充実感や衣紋の表現などから見て、藤原時代の造立と考えられる。左にある頭部が欠損する菩薩像も石棺仏である。

 播磨石棺仏の中で最古の記銘文永2(1265)年 を持つ真禅寺石棺仏は、この如来石棺仏を真似たものと思われる。