四国八十八カ所霊場石仏(75番善通寺 薬師如来) |
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・奈良県生駒郡平群町平等寺 北緯34度37分26秒 東経135度42分40秒 | ||
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・ 国道168号線沿いにある「平群道の駅」の東の集落が平等寺である。平等寺の地名もこの地にあった寺院名に由来する。平等寺は明治元年に廃寺になり、この地区の氏神の春日神社のみ残る。春日神社の割拝殿には絵馬が掛かり、その中の1枚に「なもで踊り」の絵馬がある。文久元(1861)年に奉納したもので、雨乞い祈願の満願の日に神前に奉納する踊りの様子を描いたものである。 四国八十八カ所霊場石仏は割拝殿と本殿の間の庭の北端に安置されている。岩井の辻堂や春日神社・梨本観音堂と同じ形式で、基壇の上部に第七十五番と札所番号刻み、像の向かって右に讃州善通寺、左に阿弥陀如来の刻銘がある。基壇の上に船型光背をつくり、右手で施無印を示し左手で薬壺を捧げる薬師如来座像を半肉彫りする。ふくよかな顔で梨本観音堂の霊場石仏と同じ石工の作と思われる。 | ||