一石一尊十三仏道標(薬師・観音・地蔵)          室町後期 
・奈良県生駒郡平群町福貴畑    北緯34度37分40秒、東経135度40分42秒             
アクセス ・ 近鉄生駒線「平群」駅より平群町コミュニティバス西山間ルート(土日運休)乗車。「福貴畑大石橋下」下車。東へ徒歩10分。

・ 自動車 第2阪奈道路「壱分」ランプを降りて国道168号線を南へ5q「三里」交差点を左折、西へ600m、図書館前の交差点を左折、県道250号線を南西へ1350mで旧平群西小前の五叉路を右折し、約1q。南通寺前の崖道を下りすぐ。                      
  
・ 道標として利用された命蓮塚にある板碑と同じ様式の一石一尊十三仏は、現在、富貴畑の片富貴から信貴山奥の院の間の道に5基残っている。そのうち3基は南通寺の南の崖下の道沿いに並んで置かれている。左から阿弥陀・観音・地蔵の一石一尊十三仏である。阿弥陀は来迎印の座像・観音は両手で蓮華を持つ座像・地蔵は宝珠と錫杖を持つ座像で共に摩滅が進んでいる。

 3基のうち地蔵の十三仏道標と阿弥陀の十三仏道標は片福貴から丸尾への道の途中にあったもので最近移され、観音の十三仏道標の横に並べられた。地蔵・観音の十三仏道標は像の下に、他の十三仏道標と同じように「右 十三 、 左 米尾」と刻まれている。阿弥陀の十三仏道標の刻銘は「すぐ十三、すぐ米尾」となっている。

 これらは米尾山福満寺(信貴山奥の院)参拝の道しるべであるとともに十三仏を念じたもので、丁石と似た性格を持つものと考えられる。